声の出し方ひとつで客の怒りは収まる

これは、人間が相手の声のトーンに自分の声のトーンを無意識に合わせようとする心理作用を応用したもので、興奮状態になっている人に対して動揺し、同じような声のトーンや話の速さで応じてしまうと、相手はさらにエスカレートして手のつけられない状態になりかねない。

そこで、できるだけ低い声で冷静に「なるほど、それは申し訳ありませんでした」と丁寧に対応することで、相手はいつの間にかこちらのペースに乗せられて落ち着きを取り戻すようになるのだ。

一方的に言われて反論したくなるかもしれないが、そこはぐっとこらえて大人の対応をするのが今後のためでもある。

ちなみに、警察などの緊急電話での対応も、動揺して何がなんだかわからなくなっている通報者を落ち着かせるために、できるだけ穏やかに低い声で話すようにしている。

この方法は取引先だけでなく激怒している上司に対しても使える。

仕事で失敗したときは、低い声を出して謝れば説教はそれほど長引かずに済むだろう。

先に名刺を出してくる人が思っている願望とは?

これがなければ何も始まらないといいくらい当たり前に行われている習慣だけにそれなりのマナーがあり、順序を間違えると相手に失礼になる。

ビジネスマナーでは、目下の人間が先に名刺を差し出す。

たとえば、相手のところへ訪問する側が「お邪魔します」の意味を込めて先に名刺を渡すのが礼儀とされている。

だが、立場に関係なくいつも先に名刺を差し出す人がいるが、こういう人はマナーを知らないわけではないのだ。

これには主導権を握りたいという気持ちの表れである。

立場がどうであれ、先に名刺を出すというのは、相手に「失礼なことをしてしまった」と思わせる心理的効果がある。

これは、初対面の相手に負い目を感じさせて気持ちを追い込み、優位に話を運ぼうとしていることが多い。

だからといって、こういう人と主導権を奪い合おうとするとビジネスマナーどころか、かえって関係は悪くなってしまうので、相手の戦略にかかったふりをしてうまくかわすといいだろう

デキる営業マンは声のトーンの使い分けをしている!?

しかし、相手の目をずっと見つめて話せばいいというわけでもない。

基本的に、相手の顔を10秒以上見つめないほうがいいと言われている。

それを知らずに、目を見ながら話せばいいと思いこんで強引に押してしまうと相手は引いてしまい、逆効果だ。

  それがベテランの営業マンになると、大事なときには相手との目線を意図的にそらす。

そうしてから、伏し目がちになって囁きながら攻めるのだ。

たとえば話が終盤に入ったときに、合わせていた目をちょっとだけ伏せて「じつは…私も使ってるんです」とか「決算期なのでなんとか売り上げを上げたいものですから…」などと、ひとり言のように言ってみる。

こう言われると、たしかに引きつけられるものがあるだろう。

ただし、これは詐欺師も使う手口なので、むやみやたらに使うものではない。

誠実さが伝わらないと逆効果になってしまうので注意が必要だ。

電話で話をすると気持ちの誤解が起きるワケ

自分の気持ちを伝えたはずが、じつはうまく伝わっていなかったといった経験は誰にでもあるはずだ。

人は誰かと話すときに、声のトーンや顔の表情などを使って自分の感情を伝える。

ところが感情には表情で伝わるものと、声で伝わるものとがある。

心理学者のレビットが、感情の伝わり方について実験を行った結果、「喜び」「不快」「怒り」は、表情や身振りで伝わることがわかった。

電話だとその表情を見るのは難しいが、顔が見えなくても声だけで十分に伝わる感情もある。

代表的なのは「恐れ」だ。

声だけで「今この人は恐れている」ということが相手に伝わる。

なので、前向きな話をしようとするときには電話だけで済ませないほうがいいだろう。

「いい話」は相手に直接会って、顔を見ながら話したほうがうまく伝わるのだ。

相手に要件を伝えるだけなら電話でも十分だが、商談や契約をとる場面などといった大事な局面では、面倒でも直接会って話したほうがいいだろう。

「昔はよかった…」と過去の話をする上司への対抗法

おそらくその上司は、以前は仕事が順調だったのに、時代や環境が変わっていくにつれて仕事がうまくいかなくなってしまい「今の自分はダメだ」と思っているのだろう。

なので、自分の過去の栄光ともいえる自分が輝いていた頃の話をして、不安を解消しようとしているのだ。

こういう上司は、仕事のことだけでなく統率力やリーダーシップにも自信を失っている場合が多く、会社での立場が上の人がひとたびその状況に陥ってしまうと、組織全体の士気が下がって、仕事の効率や生産性の低下につながってしまう可能性がある。

だが、いくらがんばっても、それをしっかり受け止めて正しい評価をしてもらえないので、部下としても不満に思う。

この負のスパイラルを防ぐにはどうすればいいのか。

こんなとは、自信を無くしかけている上司を徹底的にヨイショするといい。

上司のいいところを見つけて褒めるのが効果的なのだ。

「部長のおかげで乗りこえられました」「課長の下にいると、仕事に前向きになれます」などと持ち上げることで、上司は自分が必要とされていることや上司としての存在意義を再確認し、自信を回復してくれるだろう。